元研究者による 夏休みの自由研究のススメ!実践すべき5つのポイントとは!?

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夏休みの宿題で頭を悩ませるのが、自由研究。他の宿題と異なり『早めにやってしまおう』と言っても、子供は『何をしたらいいか分からない』と放置してしまいがち。実は、自由研究はポイントを押さえると、スムーズにかつ内容も充実して取り組むことができます。今回、自由研究の進め方とまとめ方を、手作りマヨネーズを例にご紹介します。

 自由研究で押さえるべき5つのポイント

自由研究は、子どもの興味関心がある事項について「自由」にテーマ設定し、子ども自身ができる方法で「研究」を進めるものです。その為、単に子ども自身が好きなことを好きなようにやるでは、本来の趣旨からかけ離れてしまいます。

ではどのようにすればよいのでしょうか。

「研究」である以上、取り組むべき事項や手順が存在します。そして、これは実際に大学や企業で研究者が「研究」を進める方法と同じものです。自由研究の進め方で重要な5点を列挙すると、

① 「なぜそのテーマを選んだのか」と「研究で達成したいことは何か」を明らかにする

② 「研究の予想」を事前にまとめておく

③ 調べる方法を整理し、「実際の作業」を写真なども活用し「記録」する

④ 調べた結果をまとめ、「なぜそうなのか」を「筋道立てて」考える

⑤ 「まだ分からないこと」や「反省点」などから研究を「振り返る」

となります。これら5点を意識することで、自由研究を計画的にそして理路整然と取り組むことができます。

👆「動機」と「目的」を明確にする

👆「予想」する

👆「記録」しながら取り組む

👆結果を「論理的に考察」する

👆「振り返る」

 自由研究の「テーマ設定」

『さぁ自由研究に取り組もう』と思って、始めにつまづくのが「何をやるか」だと思います。高学年でも自分の力で自由研究のテーマを決めるのはなかなか難しいことです。その為、特に子供が小さい場合などは保護者が適切なサポートを行う必要があります。そんなときには、「学校の授業で興味を持ったこと」や「身近な事柄で疑問に思っていること」を子供に質問し、その中からテーマを一緒に考えてみると良いでしょう。また、自由研究のコンクールでの入賞作品について子供と一緒に調べながら、テーマを考えることも有効です。そして、「現実に実行可能な」テーマを選ぶことが重要です。子供は想像力が豊かでいろいろなテーマを考えつきますが、現実的でないことも多々あります。例えば、「人工知能をつくる」というテーマを小学生が立てたとしても、実施する方法が伴わないことがほとんどです。自由研究の成功はテーマ設定にあるといっても過言ではありません。実現可能性を踏まえてじっくり考えることが必要です。

 

「身近な事柄」から、「実行可能な」ものを選ぶ。

 元研究者から学ぶ!自由研究の進め方・まとめ方

テーマ設定ができたら、次は実際に研究を進めていきます。今回は、小学生の自由研究として「手作りマヨネーズ」を例に、1章でまとめた自由研究の5つのポイントをどう実践するのかをチェックしていきましょう。また、自由研究は多くの場合レポートで内容をまとめることが求められます。その為、レポート形式での自由研究のまとめ方を併せて確認していきましょう。

テーマ:水と油はなぜ混ざり合うの? 手作りマヨネーズから考える水と油の性質

 動機・目的

ある日、お母さんとスーパーに買い物に行った。マヨネーズが切れていたため、マヨネーズを買おうとそのパッケージを見ると、材料にお酢と油が含まれていることを知った。学校の授業で、水と油は混ざり合わないと習っていたので、マヨネーズではなぜお酢と油が混ざり合っているか疑問に思った。その為、マヨネーズを実際に作ってみて、お酢と油がなぜ混ざり合うのかを調べてみることにした。

 予想

マヨネーズでお酢と油が混ざり合う理由を2つ考えてみた。

予想① お酢と油は一生懸命混ぜると、混ざり合ようになる。

予想② マヨネーズの材料には油とお酢以外にも色々なものが含まれているので、それらが影響しお酢と油が混ざり合う。

 方法

マヨネーズの作り方について図書館で調べてみると、「○○○」(○○○○著、○○社、○○○○年)という本に家庭できるマヨネーズの作り方が載っていた。本に書かれていた材料と作り方の手順を次にまとめる。

材料 : 卵黄1個、塩小さじ半分、こしょう少々、レモン汁小さじ1、酢大さじ1、サラダ油100cc

作り方 : ボウルに卵黄、塩、こしょう、レモン汁、酢を入れ、泡立て器でかき混ぜる。サラダ油を少しずつ加えながら、泡立て器でかき混ぜ続ける。

お母さんに協力してもらい、家で実際にマヨネーズを作ってみた。また、お母さんから予想①について調べるのだったら、別のボウルでお酢と油だけを少しずつ混ぜてみたらとアドバイスをもらったので、そちらも実際にやってみた。

 結果・考察

本の通りに作ると、市販のマヨネーズと同じような粘り気のあるマヨネーズを作ることができた。

お酢と油だけを混ぜると一時的に小さな粒がバラバラな状態で混ざり合ったように見えても、時間をおくと2つに分かれてしまった。

このことから、一生懸命混ぜてもお酢と油は混ざり合わず、予想①は異なることが分かった。また、卵黄や塩、こしょう、レモン汁を加えるとマヨネーズを作ることができたので、卵黄や塩、こしょう、レモン汁がお酢と油を混ざり合わせており、予想②が合っていると考えられた。

 振り返り

今回の自由研究では、お酢と油が混ざりあった原因が卵黄や塩、こしょう、レモン汁のどの材料にあったかまでは分からなかった。その為、今後、どの材料がお酢と油を混ざり合わせる原因となったのかを調べていきたいと思う。来年の自由研究のテーマとしたい。

小学生の自由研究では、進め方やまとめ方に多少の粗があっても仕方ないことです。例えば、レポートを書くときに誤字脱字があったり、「~はダメだった」など書き言葉になっていなくても、小学生であれば当たり前のことですので、大目に見てあげましょう。それらよりも大切なことは、自由研究の進め方やまとめ方に「客観性」があるかです。自由研究では自身の考えたことを誰しもに伝わるようにしなければなりません。その為に、自身の考えは論理的で整理されている必要があります。独りよがりな考えとなっていないか、言いたいことが分かりにくくなっていないかに注意しましょう。

自由研究の進め方、まとめ方で重要なのは「客観性」!

 自由研究のメリット

自由研究はドリルやテキストなどと比べて時間も労力も掛かる手強い宿題です。しかし、手を掛けた分だけ、得られる達成感も大きいものがあります。また、自由研究から「主体性」や「論理性」・「客観性」など、詰め込み型の教育ではなかなか養うことのできない能力を成長させることができます。自ら考えそして行動することが求められる現代社会において、自由研究は最適な課題ではないでしょうか。