遊び・ゲーム禁止が中学受験生に与える悪影響

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毎年夏期講習前後になると、かなり疲れた顔をしている小学6年生を目にします。

塾の宿題が増え、過去問演習もやり始める時期なので疲れているのは当然といえば当然なのですが、よく話を聞いてみると息抜きの時間が全くないという答えが返ってくることが近年増えてきたように感じます。

厳しい家庭だと、4年生や5年生のうちから勉強以外のことを禁止しているという話も耳にします。

そこで今回は、友達との遊びやゲームを完全に禁止して勉強させることが本当に志望校合格に繋がるのか、やる気を失ってしまった子どもをどうすれば勉強に前向きにしてあげられるかなどについて考えてみました。

 息抜きなし=塾の成績アップではない!

遊びやゲームを禁止してまで子どもに勉強させる背景には、成績を上げて、良い学校に通わせたいという親心があるのだと思います。

しかし、私たち大人が休みなしで働き続けることができないのと同じように、子ども達も息抜きがないと疲れてしまうでしょう。

そんな疲れた状態で勉強し続けることが、成績アップに繋がらない理由を説明します。

 勉強に対するモチベーションが下がる

遊びたいのに勉強をさせられてる状態が長く続くと、当然ですが、勉強を嫌いになり、やる気がなくなります。

家庭学習の際も、見た目上机に向かって勉強しているように見えても、実は、ぼーっとしているだけで勉強していないという状態になってしまう子どももいます。

また、問題を解いているとしても、頭の中では遊びたい・ゲームしたい・運動したいなど、勉強に関係ないことばかり考えているためまったく定着しないというケースも考えられるのです。

やる気のない状態では学力は上がらない!

 塾の授業中の集中力が下がる

遊び・ゲームをすることを求めている状態では、家庭学習のみならず塾の授業中の集中力も下がってしまいます。

特に集団塾では、ぼーっとしていても先生の説明は進んでいきます。

説明を聞いていないだけならまだしも、ノートすら取らずにおうちに帰ってきたら、復習のしようもありません。

せっかくお金を払って塾に行かせていても、授業の内容を聞いていないのでは全く意味がないですよね。

先生の話を聞いていないかもしれない!

 家庭学習の量が増えてしまう

やる気が下がり、塾の授業を集中して聞くことができなくなってしまった結果、お家で復習しなければいけない問題の量が増えます。

特に単元学習(知識のインプット)の段階でこの状態に陥ってしまうと、基本問題からつまづいてしまうため、1人で問題演習をして復習するということができなくなってしまいます。

結果としてパパ・ママの時間を割いて子どもの勉強を見てあげないと落ちこぼれてしまうようになるのです。

復習する問題の量がどんどん増えていく!

 勉強嫌いへの悪循環が生まれる

ここまで書いた成績が上がらない3つの理由は全て繋がっています。

やる気が出ない→授業中うわの空→勉強量が増えてさらにやる気が下がる·····というように、子どものやる気は際限なく下がり続けていきます。

さらに、成績が下がってパパ・ママに怒られてしまうという恐怖や焦りから、精神的に参ってしまう子もいます。

それによって鬱病になったり自殺してしまうなどの教育虐待というケースも増えているため注意しましょう。

教育虐待の記事はコチラ

👆 教育虐待予備軍!?子供の教育の見直しのすゝめ

勉強しなくなる負のスパイラルに注意!

 小学校は受験生にとっての息抜きの場?

1章では息抜きがないと子どもの成績が下がる理由を説明しました。

しかし、小学生は学校に行っている間友達とおしゃべりなどをして息抜きになっているのではないか?という意見もあると思います。

ですが、パパ・ママの子ども時代と今の子ども達では学校の友達との共通の話題などは大きく変わってきています。

例えば、ゲームが好きな男の子が、5年生からおうちでゲームを禁止されたとします。

すると、今のゲームはネット対戦できるものが主流なため、友達と対戦できなくなると、学校での友達の輪に入れなくなってしまうこともあるのです。

学校で周りの子どもがゲームの話をしているのを聞いて、さらに勉強へのやる気をなくしてしまう子もいます。

遊び・ゲームは友達関係と直結している!?

 子どものSOSサインを見逃さない!

子どもは勉強へのモチベーションが下がっても、塾のお金を出してくれているという思いから、パパ・ママの前では黙って机に向い続けるかもしれません。

しかし、注意深く見ていれば、ちょっとした変化から子どものやる気が下がっていることに気づけるのです。

ここではそんな子どもの変化の例を挙げてみたいと思います。

① ため息が増えた

② 手遊び(ペン回しなど)をするようになった

③ 筆記用具の消費が遅くなっている

 (ストレスから鉛筆の芯を折るなど、消費が早くなるケースもあります。)

④トイレに頻繁に通うようになった

⑤些細なことでの親子ゲンカが増えた

⑥勉強の話題になると急に無口になった

 子どものやる気を出すために

遊びやゲームを禁止したことで下がってしまった勉強へのモチベーションは、ゲームを解禁するだけで元に戻るでしょうか?

ゲームを解禁しても、勉強自体を楽しいものだと思わせなければ、ただ毎日ゲームをして過ごすだけになってしまうかもしれません。

ここでは子どものモチベーションを復活させるために、パパ・ママがすべきことをご紹介します。

 子どもの褒め方・叱り方を意識する

小学生で勉強が好きな子にその理由を聞くと、「解ける・できるから楽しい!」という答えが1番多く返ってきます。

低学年の子どもでは、パパ・ママに褒められるからもっとたくさん解けるようになりたい!という子も数多くいます。

逆に勉強が嫌いな理由としては、「解けないからつまらない」・「怒られるから嫌」などが挙げられます。

単純かもしれませんが、子どもがきちんと勉強できた時は褒めてあげることが必要なのではないでしょうか。

褒め方・叱り方の詳しいポイントはコチラの記事を参考にしてみてください。

👆 褒め方上手は子育て上手!子どもの褒め方のコツとは?

👆 叱り方1つで子どもが成長する!正しい叱り方とは?

褒め方・叱り方にメリハリをつける!

 遊び・ゲームを許可制にしない

遊びやゲームをしてもいいという許可を出すとき、その時間とタイミングをパパ・ママが決めてしまうのはあまりオススメしません。

30分だけゲームしてもいいよ!と言われても、30分だけか·····と子どもが感じたら、余計にその後の勉強に身が入らなくなってしまいます。

その日・その週にやるべき勉強量を子どもと一緒に確認した上で、ゲームなどに充てられる時間を子ども自身に考えさせてあげましょう。

学習・遊びの計画を自分で立てさせることで、しっかりと満足するまで遊ぶことができて、勉強とのメリハリがつきます。

また、子どもの自立心を育てるというメリットもあります。

ただし、自分で決めた時間を守らずに遊び、勉強が終わらなかった際はきちんと叱ってあげることも重要です。

遊ぶ時間を自分で決めさせる!

 無理なく楽しく中学受験を成功させよう!

中学受験をする家庭は今後も増えていくことが予想されます。

しかし、子どもの長い人生において中学受験は通過点でしかありません。

志望校や勉強量など、子どものやる気を損なわない範囲で無理なく受験を乗り切ることが、大学受験や社会に出て成功する子どもに育てる秘訣ではないでしょうか。