【中学受験】家庭学習の定着度アップ!問題集の解説を上手に利用する方法とは?【算数】

目次

塾の宿題に家庭で取り組む際、わからない問題は子どもが解説を読んで勉強しているというご家庭がほとんどです。

特に中学受験算数は経験者でないと教えることが難しい科目なため、親が説明できずに子ども任せになってしまうことが多いでしょう。

そこで今回は、「解説を見ながら勉強する」という家庭学習方法を、より効果的に学力アップに繋げるためのアドバイスをお話していきます。

 1.問題集の「解説を読む」だけでは偏差値は上がらない!

家庭学習の際、子どもがこっそり解説を写していたらほとんどの親が子どもを怒りますよね。

しかし、「わからなかったから解説見て納得した!」という子どもに、本当にそれで身についたの?と疑問を抱く親は少ないように思います。

もちろん解説を見て似たパターンの問題も解けるようになる子どももいます。

ただ、ほとんどの子どもは、解説を読んだだけでは模試や入試問題で点数が取れるようにはなりません。

その理由は、解説を見て勉強しても成績が上がらない子どもが、解説の数式しか見ていないからです。

このような勉強法でも、類題演習や一週間の復習テストに対しては、覚えた数式の数字を変えれば得点できてしまいます。

しかし、解法の原理から理解しているわけではないので、問題文が少し変わったり、条件を一捻りされただけで手が出せなくなってしまうのです。

範囲の決まっている復習テストではそこそこの成績でも、実力テストのような模試になると偏差値が大きく下がるような子どもは、このような勉強方法をしてしまっているかもしれません。

今一度過去の成績データを見て、自分の子どもがこのような状態になっていないかチェックしてください。

式を暗記しても入試での得点には繋がらない!

2.家庭学習における問題集の解説の正しい使い方!

ほとんどの子どもが解説を読んだだけでは入試問題には通用しないという一方で、解説を見ながら勉強して成績を伸ばしている子どももいます。

そこで、家庭学習で上手に解説を使っている子どもが意識的(もしくは無意識)に実践している勉強法を説明します。

 解説の式に言葉を書き込む!

基本的に塾のテキストの解説には、数字だけでなく言葉も書いてあります。

ただ、その言葉の部分を読んでいない子どもが非常に多くいます。

「何を求めるための式なのか」をしっかりと意識することで、式の形を暗記する勉強方法から脱却させましょう。

実際に問題と解説の例を挙げてみます。

上の画像の赤字の部分が、解説への書き込みの例です。

ここではあえて解説の言葉の部分を省いたものを用意しています。

式の形を暗記している子どもにとっては黒字の部分しか目に入っていないからです。

しかし、赤字の書き込みによって、「何を求めたのか」を考えるクセをつけることで、似たようなパターンの問題に対応する力を身につけることができます。

長い式の途中の部分では、「何の値を使って計算しているか」を書き込んでいくことで、自然と「何を求める式なのか」を考えられるようになるでしょう。

また、式の途中にも書き込みを入れることで、答えの単位が簡単にわかるようになります。

このクセをつけることで、単位のミス・問われているものと違うものを答えてしまうなどによる失点を減らすことができます。

「何を求めたか」を意識しよう!

 解説の手順を言語化する!

解説への書き込みで式の意味を考えた後は、「どういう順番で何を求めたか」を子どもにまとめさせていきましょう。

上の問題の例で考えると、

①PとQの間のキョリを求める。

②PとRが出会うまでの時間を求める。

③A町からB町のキョリが求まる。

というような形になります。

実力模試や入試で点数を取るためには、

「③を求めるために②が必要。さらにそのためにはまず①を調べればいい!」

というように、手順を逆算して考えられるようになる必要があります。

まずは毎週の授業の復習の際に、手順を意識した家庭学習を心がけることで、逆算的に考える力も身についてくるでしょう。

「解法の手順」を意識しよう!

 3.他科目にも繋がるような家庭学習を!

ここまで説明してきた家庭学習での解説の使い方は、算数だけでなく他教科にも通じます。

理科の計算分野は算数と全く同じ理由で成績を伸ばすことができますし、式の意味を考えて言語化する練習は国語の成績にも繋がるでしょう。

はじめのうちは間違ったことを書いてしまうかもしれないので、解説をコピーするなどして練習させることをオススメします。

それを親や塾の先生がチェックしていくことで、少しずつ正しい解説の使い方が習慣になっていくでしょう。

子どもにとっては、わからない問題に出会ったときこそ成長するチャンスです。

子どもが解説を流し読みして、せっかくのチャンスをムダにしないように気を配りながら勉強させていきましょう。

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