大学の受験は、一般入試と推薦入試の2種類の選択肢から選ぶのが基本です。医学部も同様にこの一般と推薦から選ぶことができますが、数ある学部の中でも医学部は特に推薦入試を受けた方が良いと言われています。
今回は、医学部の受験で推薦入試を選択するメリットや、受けた方が良いとされる理由について詳しく紹介していきます。
1.医学部推薦入試における倍率の低さ
医学部の受験で推薦入試を利用した方が良いとされる理由の一つに倍率の低さが挙げられます。
大学によって若干の違いはありますが、医学部は一般入試の倍率が他の学部よりも高いのが実情です。センター試験が免除となる私立は国公立よりもさらに倍率は上がるので合格へのハードルが高くなってしまうのは否めません。
しかし、推薦入試は一般入試に比べて倍率が低く、比較的スムーズに合格ができると言われています。これは、推薦入試は現役もしくは1浪にのみ与えられる物が多いので、受験できる層が一般入試に比べると少なくあるためです。ただし、医学部の推薦はそれぞれの大学が定めた基準から判断されることから、「推薦=合格」という形にはならないので注意が必要です。
推薦入試は倍率が低い!だたし推薦=合格ではない
2.医学部推薦入試は同じ条件で競い合える
医学部に限った話ではありませんが、一般入試は年齢による制限はなく、条件さえ満たしていれば誰でも受けることができます。そのため、現役だけでなく浪人生や社会人の再受験など色々な人達と競い合う形となります。
学力は個人差があるので一概には言い切れないとはいえ、現役に比べて浪人生の方が長く勉強している分、学力も高くなるので受験に有利となるのは否めません。
こちらの記事 国立医学部の受験戦略!合格する人としない人の違いとは?でも紹介したように、理科については特に、早期履修のできる浪人生が有利というデータもあります。3.浪人生と現役生の違いは理科にあり の箇所を確認してみてください。
しかし、推薦入試は、現役、1浪にのみで受験することが多いので、勉強時間や学力にそれほど大きな差が無いライバル同士で競い合うことができます。合格率を少しでも高めるという意味でこの点は大きなポイントです。
推薦入試は現役生・1浪だけの入試が多数!
3.医学部推薦入試では合格者の偏差値に幅がある
推薦入試ならではの特徴の一つに合格者の学力の差があります。学力の違いが合否に繋がりやすい一般入試と違って、推薦入試は偏差値がそれほど高くない人でも合格できるのが特徴です。
推薦入試は基本的な学力はもちろん、勉強以外の面も重視されます。ここで言う勉強以外とは、主に小論文や面接に対する受け答えです。これら2つは、医学部を卒業して将来医療従事者となる上での適正を見極める意味合いも含まれています。例えば、医療倫理について、問われた場合、医療倫理についての基礎知識がないといけません。さらにその上で、自分なりの答えを持っておく必要もあります。
そのため、例え学力の面で劣っていても、面接で医師を志す理由や医療従事者としての考え方を明確に伝えられる、臨機応変な対応ができるといった理由で合格となるケースは少なくありません。こうした勉強以外の面は個人で大きく差が出るので、勉強に自信の無い学生にとって大きなメリットと言えます。ただ、自分の意見を表現できることが必須なので、そこの対策に時間が必要な場合であれば、お薦めはしません。
面接対策については、こちら👇を参考にしてください。
推薦入試は偏差値だけで決まらない!小論文と面接を重視
4.医学部推薦入試を決める際に見ておくこと
定員
定員数が多い方が受かりやすいです。推薦に力を入れているかどうかが定員からも判断できます。
評定の基準
全科目における高校3年1学期までの評定全体の平均値を出すところもあれば、主要4科目の平均を出す所もあります。自分の評定を確認して、推薦入試を考えると良いです。
同一高校からの推薦枠数
2名以内とするなど、学校ごとに推薦枠が異なります。つまり、評定が基準を超えていたとしても同じ学校内での順位などを考慮され、学校側から推薦をもらわないといけません。学校によって推薦基準が違うこともあるので、学校の先生に確認しておくことが必須になります。
試験内容
・「自己評価書」「志望理由書」「調査書」
事前にしっかりと準備、計画をし、自分の考え方をまとめましょう。ポイントは、偽らないことです。本心なのかどうか、面接ですぐにバレてしまいます。
・「適性検査」
大学によっては、一般的な理系の問題を出題するので、学力が必要です。
・「小論文」
英語文や日本語文など大学によって様々です。とにかく文字数を意識し、速く書く練習をしておくことが大事です。
・「面接」
所要時間は10~20分くらいの大学が多いです。過去の質問内容は確認しておきましょう。
・「グループ討論」
自己紹介や司会の立候補、グループ内のまとめ役など事前に過去の内容を確認しておきましょう。
5.推薦入試ではライバルが少なく個人の資質で勝負ができる強み
医学部は学部の中でも特に人気が高く、浪人生や再受験者も含め多くのライバルと競い合うことになります。その点、推薦入試であればライバルを最小限に減らせるだけでなく、勉強以外の方法で合格に繋げることが可能です。
このことからもわかるように、推薦入試の積極的な活用は合格率を上げる重要な選択肢の一つと言えます。
AO入試についてはこちら👇の記事も参考にしてください。
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中学時はほとんど勉強する事無く、高校に進学したが、勉強法の書いてある本を読みあさり短期間での学力UPに成功。その経験を活かし、学生時代から塾で講師業に携わる。その後、大手予備校の校長も兼任しながら、多くの受験生を合格に導いてきた。現在は、講師業(医学部専門予備校など)に加え、Webサイトでより多くの受験生に学力UPのノウハウを伝えている。