公務員は、一度採用されたらリストラされず、競争もないという安定感が人気の職業です。しかし、公務員になるには、大学受験や一般企業採用とは違った方向の努力が必要です。それなのに、公務員に関する情報は一般企業より伏せられていて、進路決定のための情報収集がしにくいのが実態です。今回は、4つのキーワードから公務員のなり方について解説します。
公務員になるためには資格がポイント
公務員のなり方について、1つ目のキーワードは資格です。公務員には、無資格で受験できるものと、有資格でないと受験できないものがあります。例えば、学校の先生は教員免許が無いと受験できませんし、図書館の司書になりたければ司書資格が必要です。なりたい公務員のホームページにアクセスすると、採用情報が載っていますのでそこを参考にすると分かりやすいです。資格のある公務員になりたい場合は、大学進学時にそれを踏まえた進路決定が必要となります。大学生の就活の年になってから公務員になろうとすると、スケジュール面で手遅れになることが多いです。
公務員になるための学校
公務員のなり方について、2つ目のキーワードは学校です。公務員は、高卒や有資格の試験が多いのですが中卒でも受験可能な試験はいくつかあります。自衛隊や、国家公務員の一般職などは、中卒でも受験可能です。ただし、実際の学力テストは高卒向け・大卒向けに作られていることが多く、中学生向けのテストはまずありません。しかも、公務員試験は一般的な就職で使用される学力試験とは傾向が違うテストです。なので、独学で公務員試験の対策をするか、公務員向けの専門学校に入学するかのどちらかが必要になります。専門学校に入った場合は、公務員試験対策の勉強を2年間行うことが多いです。独学で勉強しても、専門学校できっちりと対策した人には勝ち目がありません。公務員になりたい人は、専門学校へ進路を決めることをお勧めします。
公務員の男女比
公務員のなり方について、3つ目のキーワードは男女比です。公務員は、試験の合計点で採用されます。試験は、筆記テスト、作文、面接の3点のことが多いです。ただし、警察や消防になると体力試験も加わります。男女で採用枠を縛るのは、男女雇用機会均等法で禁止されていますので、点数が良かった人から採用されていきます。基本的に、男か女かで受験資格や受験難易度が変わるということはありません。しかし、警察や消防などの肉体労働が想定される現場では採用比率が極端に減っています。だからといって、男性が受かりやすいというわけではありません。
女性には、結婚や出産といったライフイベントがあるため、肉体労働系の職は避けられがちなのです。なので、採用の側で差別をしているわけではありません。平成30年に発表された『消防庁女性活躍ガイドブック』では、女性採用の重要さについて言及されており、女性採用に対して前向きなことがうかがえます。
公務員の年収
公務員のなり方について、4つ目のキーワードは年収です。一括りに公務員と言っても、その年収は様々です。公務員の年収については、国や県からはっきりとした数字で公開されていません。国が公開する他の統計資料から計算してみた結果、国家公務員の給与は40代で600万前後と言われています。公務員は毎年決まった金額の昇給があり、部長クラス、管理職クラスになると給与額が変わるようになっています。他にも、残業が多い部署や、特殊な条件の勤務があると手当が付きます。公務員は一般企業と違って、資格取得による給与の上昇もありませんので、同じ立場の人同士で給与額が横並びになりがちです。
公務員になりたい人は早めの進路決定をしよう
資格・男女比・専門学校・年収という4つの観点から、公務員について解説しました。公務員は、男女比率の偏った採用の懸念がなく、育休が取得できないといった差別もありません。さらに、リストラや競争に怯えることなく安定した給与を得られるのが魅力です。しかし、公務員になるためには早めに進路決定をすることが大切です。早めに進路を決定し、資格取得や公務員試験対策に励みましょう。

中学時はほとんど勉強する事無く、高校に進学したが、勉強法の書いてある本を読みあさり短期間での学力UPに成功。その経験を活かし、学生時代から塾で講師業に携わる。その後、大手予備校の校長も兼任しながら、多くの受験生を合格に導いてきた。現在は、講師業(医学部専門予備校など)に加え、Webサイトでより多くの受験生に学力UPのノウハウを伝えている。