小学校での英語教育本格スタート!今から出来る家庭での教え方とは?

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――2020年度から小学校での英語の授業が始まる。中学からは英語を英語で教える。

英語教育改革に関する様々なニュースがあふれる中、「自分の子供には一体どのようにして、勉強させたらいいのか、教え方もわからない。」このような疑問や不安を感じる方も多くいらっしゃると思われます。この記事では、小学校の英語教育の主な内容を整理し、それに対してどのようにご家庭が対応すれば良いのかを示したいと思います。

 小学校で扱う英語の学習指導要領

中学生の頃に、初めて英語を学び始めた世代の方々からすると、英語教育というのは単語や熟語の暗記、4択や並び替え問題のようなものを思い描くと思います。しかし、文部科学省が掲げる小学校の英語教育は、これまでの英語指導とは異なる部分がいくつも見られます。

 学習指導要領から分かる小学校英語のポイント

文部科学省からの発表

(http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/gaikokugo/__icsFiles/afieldfile/2017/07/07/1387503_1.pdf

をひもとくと、以下のようなポイントが挙げられます。

①小学校3、4年生では、現行の「英語活動」で、「聞くこと」と「話すこと」を扱う。

②小学校5、6年生から、「読むこと」と「書くこと」が加わる。

③「読むこと」と「書くこと」については、あくまでも慣れ親しむことが中心。本格的な読み書きは中学生から。

④文構造や語順などは、教室でのコミュニケーション活動を通じて気づくようにする。

我々世代での英語の授業は、先生の授業を聞きつつ教科書の文章を読むことやワークの問題集を解くことで、文法や語句を習得することが中心となっていました。

このような、英語の授業が小学生の子供達にそのまま求められるわけではありません。

小学校では、子どもたちの抽象的思考力が十分に発達していない生徒もいることから、「聞くこと」や「話すこと」などの音声活動を通じて、次第に英語のルールを習得するという仕組みになっています。「読むこと」や「書くこと」は、音声活動の後に練習を行うようになっています。

実際に、現在試験的に用いられている小学校の教科書である「We Can!」では、文法的な説明などは一切用いられておらず、あくまでも生徒同士のコミュニケーションの中で、語順やスペリング、発音などの規則性を導かせることを主眼としています。いわゆるアクティブ・ラーニングと呼ばれるものですが、これには入念な準備を要するため、先生による技量差が大きく生まれると課題があります。

 5・6年生からの小学校英語

学習指導要領より、「外国語」(5・6年生配当)では、以下のような項目が指導されると書かれております。

項目名については、分かりやすく文法事項名に書き改めています。

〇5年生:大文字・小文字のスペリング、一般動詞・be動詞の文章・canを用いた文(3人称は除く)、疑問詞つきの疑問文

〇6年生:自己紹介、日本文化の紹介、語順(SVO文型)、過去形、want toを用いた表現

文法項目だけを挙げてみると、現行の中1から中2の初めにかけての内容が指導されると見て良いでしょう。ただし、先述の通り、これらの文法事項の指導がメインではなく、あくまでも対話や音声活動が中心であるため、「疑問文で質問する」→「その内容に受け答えする」という点が中心になると予想されます。

また、単語については、学校の施設や、授業の科目、天候や体の部位、自然を始めとした身近な単語が中心となっています。

一方で、動詞の変化(過去形や-ingの付け方)などは体系だった説明が見られないため、なぜそのようにするのかが分からない子どもがつまづきやすいポイントとなると考えられます。

 

 家庭で英語力を上げる取り組みとは?

以上でまとめたように、小学校での英語教育は、あくまでも音声をメインとした「慣れ」を形成することが主眼に置かれています。そのため、現在の中学生向けの教材がそのまま小学校での学習内容のフォローにならないことに気をつける必要があります。

ここでは、ご家庭でも行えるちょっとした取り組みを紹介してみたいと思います。

①身の回りのものに英語のスペルカードをつけてみる。

小学校での英単語は身近なものに関わる語句が多いので、まずは身近な家具や道具から英語名をつけてみるのが効果的です。

②親子で一緒に発音とスペリングをしてみる。

英語は発音と文字の対応が一対一の関係ではないことや、必ずしも規則的な変化があるとは限らないことが学習の妨げになりがちです。そこで、小学生のつまづきポイントとなりやすい語句のスペリングや発音を一緒に行うことで習得しやすくなります。

発音を繰り返させる際には”Repeat after me.”(続けて言ってね)、もう一度取り組ませるときには”Let’s try again!”(もう一度やってみよう!)と声掛けをしてあげると良いでしょう。

この時、カタコトでも発音できたらほめてあげましょう。また、スペルミスは避けられない側面もあるので、正しく書けたことをほめることが効果的です。ミスしたものは、ノートやメモ帳に繰り返し書かせることで、慣れを作っていくと良いでしょう。

③簡単な質問を家庭でも行ってみる。

先述の身近な単語を尋ねるのであれば”What is this?”と聞いてみたり、休みの日であれば”What do you want to do today?”(今日何してみたい?)、学校での生活を聞いてみるならば”What subject did you study today?”(何の科目を今日勉強したの?)などといった質問が考えられます。家族間のコミュニケーションとして行うなかで、英語を使うことで定着を図ることが出来ます。

以上で挙げた取り組みの感覚としては、家族でドライブに行った際に対向車のナンバープレートで足し算や引き算をしてみるのに近いかもしれません。カタコトでも構わないので、家族で実際に英語を使ってみることが、英語に慣れ親しむ上では重要なポイントとなるのです。