2020年度は2月2日が日曜日のため、ミッション系の学校では通常の受験日が2月2日から変更になっているところもあるので、注意!!
9月・10月くらいから過去問演習をはじめて、段々と意識し始めるのが併願校選びです。
併願校の選び方は子どものレベルや性格・現在の成績などによって、何通りもあります。
子どもの将来を豊かなものにするために、この記事を参考にして、実りある中学受験を送っていただけると幸いです。
1.併願校の選び方は3通り!
併願校の決める際のポイントは、大きく分けて以下の3通りあります。
・受験日程を軸にして決める
・現在の成績や問題傾向の合う学校から決める
・校風の似ている学校を軸にして決める
大手の塾では基本的に、成績・問題傾向などから併願校を提案されることが多くあります。
しかし、合格することだけを重視して併願校を決めると、入学した後に後悔してしまう子も少なくありません。
特に女子校の場合、学校の雰囲気は子どもの中学・高校生活に大きく影響することがあります。
上にあげた3パターンのの選び方のポイントと、併願パターンの代表例を挙げてみました。
2.受験日程を軸にした併願校選び
受験日程を意識して併願校を考える際は、本番慣れが必要な子・連日受験が続くと疲れてしまう子など、子どもの性格や体質を今までの勉強の様子から判断してあげることが重要です。
御三家を志望する子どもは1月の千葉入試からスタートするケースが多い傾向にあります。
そこで、千葉御三家のどこを受験するのか・茨城や埼玉入試を受けるのか・2月校に向けて体力を残しておくのかなどをテーマにして、いくつか受験パターンを考えてみました。
・模試等で緊張して実力が発揮できないタイプ
茗渓→開智中(先端)→浦和明の星→江戸取→市川→東邦大東邦→御三家中
試験本番では模試よりもさらに緊張してしまうため、早くから第一志望校までに場数を踏んでおくというプランです。問題のレベルも標準的な学校が多いため、解き直しをしっかり行えば基礎力のチェックにもなります。
・渋幕・豊島を第二志望にし、連戦を避けるタイプ
開智中(先端)→浦和明の星→渋幕→御三家→渋幕第2回(or豊島岡)→豊島岡2回
塾の夏期講習や冬期講習で連日授業があった際に、子どもがかなり疲れてしまっていた。
模試の後やおうちで過去問演習を行った後はクタクタになってしまう。
このような様子が見受けられる子どもは、受験が連続してしまうと本来の実力が発揮できないことがあります。
これまでの学習の様子を振り返って、宿題・復習が手につかないほどの疲れが見られた場合は受験校を絞ってあげたほうが良いかもしれません。
逆に御三家を含めて2月1日から都内の学校を多く受けさせる場合は、1月の千葉御三家を3つとも受験して、連戦に慣れさせておくという手もあります。
受験日程は今までの勉強の様子を振り返って決める!
3.算数の問題傾向から、得点力を重視した併願校選び
中学受験は算数の出来不出来で合否が決まると言っても過言ではありません。
ここでは問題量・レベルなどの、算数の問題傾向を重視した併願校の選び方を紹介します。
桜蔭中第一志望のパターン
桜蔭は高い思考力と論理力が求められる問題が並んでいます。
問題のジャンルでは規則性、立体、平面、速さが頻出ですが、どれも難易度が高いことが特徴です。
桜蔭を目指す子どもは前述の頻出ジャンルについては思考力を要する問題への対策、それ以外についても、基本的な解法パターンを頭に入れておく必要があります。
1月中
埼玉方面 開智、浦和明の星、淑徳与野など
千葉方面 渋谷幕張、市川、東邦大東邦など
茨城方面 江戸川取手
2月1日 桜蔭
2月2日 豊島岡、渋谷幕張(2回)、渋谷渋谷(2回)白百合、吉祥女子、大妻(2回)
2月3日 豊島岡(2回)、鷗友学園、東洋英和(B日程)、学習院女子(B日程)など
2月4日以降 豊島岡(3回)、浦和明の星(2回)、吉祥女子(3回)、頌栄女子(2回)など
女子学院中第一志望のパターン
女子学院と言えばスピード勝負!というのがよく言われますが、時間に対する問題量が多いため、基本的な内容の処理力が試されます。
また問題数も多いので、ジャンルが満遍なく出題のも特徴です。
女子学院を目指す子どもは難問奇問に対する対応力ではなく、基本的な問題をいかに素早く取っていくかという練習が必要です。
併願校選びについても、処理力が求められることを意識した学校選びが大切です。
1月中
埼玉方面 開智、浦和明の星、淑徳与野など
千葉方面 専修大松戸、芝浦工大柏、市川、東邦大東邦など
茨城方面 江戸川取手
2月1日 女子学院
2月2日 豊島岡、白百合、吉祥女子、大妻(2回)、共立女子(2回)など
2月3日 慶應中等部、豊島岡(2回)、鷗友学園、青山学院
2月4日以降 豊島岡(3回)、浦和明の星(2回)など
雙葉中第一志望のパターン
雙葉と言えば計算処理力。大問数は例年5個、小問数12個(2019年入試)と問題数はさほど多くありませんが、1つ1つに思考力、計算処理力が求められるのが特徴です。
ジャンルに顕著な傾向がないため、基本的な解法パターンを身につけた上で、思考力を要する問題に対する練習も必要です。
また、計算の途中経過でかなり煩雑な計算を求められることもあるので、計算ミスを防ぐ対策も重要になります。
1月中
埼玉方面 開智、浦和明の星、淑徳与野など
千葉方面 専修大松戸、芝浦工大柏、市川、東邦大東邦など
茨城方面 江戸川取手
2月1日 雙葉
2月2日 豊島岡、白百合、吉祥女子、大妻(2回)、共立女子(2回)など
2月3日 豊島岡(2回)、鷗友学園、青山学院、東洋英和(B日程)
2月4日以降 豊島岡(3回)、浦和明の星(2回)など
どの学校にも総じて言えることは、
①1月中については場慣れも含めて、1校は合格が取れるように配置する。また、先述の通り、子どもの体力に合わせて日程を調整する。
②2月2日以降については、1月の動向も考慮して臨機応変に対処していく
という2点が大切です。
偏差値・配点などのデータ
以下にここまでの併願校候補として名前を上げた主要な学校の大まかなデータを載せておきます。
試験時間 (算数) | 配点 国/算/理/社 | 算数の記述 | 時間に対する問題量 | 難易度 (思考系の多さ) | 80%偏差値 (SAPIX) | |
桜蔭 | 50分 | 100/100/60/60 | 有 | A | A | 62 |
女子学院 | 40分 | 100/100/100/100 | 有 | A | B | 61 |
雙葉 | 50分 | 100/100/50/50 | 有 | B | B | 58 |
渋幕 | 50分 | 100/100/75/75 | 無 | A | A | 64 |
豊島岡 | 50分 | 100/100/100/100 | 無 | A | A | 60 |
浦和明の星 | 50分 | 100/100/50/50 | 無 | A | B | 56 |
白百合 | 40分 | 100/100/75/75 | 有 | B | B | 54 |
渋渋 | 50分 | 100/100/50/50 | 有 | B | A | 60 |
共立 | 45分 | 100/100/75/75 | 無 | B | C | 42 |
市川 | 50分 | 100/100/100/100 | 無 | B | B | 55 |
東邦大東邦 | 45分 | 100/100/50/50 | 無 | A | C | 54 |
開智 (先端) | 60分 | 100/120/60/60 | 無 | C | B | 56 (特待) |
栄東 (東大) | 50分 | 150/150/75/75 | 有 | B | B | 61 |
江戸取 | 60分 | 150/150/100/100 | 有 | B | C | 46 |
大妻 | 50分 | 100/100/60/60 | 有 | A | B | 43 |
鷗友学園 | 45分 | 100/100/100/100 | 有 | B | B | 49 |
東洋英和 | 45分 | 100/100/60/60 | 有 | A | B | 46 |
4.子どもの性格・校風を重視して選ぶ
せっかく努力して志望校に合格しても、校風が合わなくて結局高校受験で受験し直すという子どもも少なくありません。
第一志望校はオープンスクールや文化祭に行っていても、第二志望以下の学校は見に行ったこともないというご家庭は、今からでも学校のホームページなどで校風・建学の精神や理念を子どもと一緒にチェックしておくことをオススメします。
校風は勉強面以外の学校生活・部活動などの過ごし方に大きく影響を与えていることがあります。
実際に中学校での生活を想像させてあげることで、子どものモチベーションをアップさせることにも繋がります。
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首都圏を中心とし、小中高校生に個別指導をしています。担当科目は、算数と数学。小中高一貫で指導しているため、小学生の頃に勉強の仕方を身につけさせ、その延長で大学受験まで指導できることは非常にやりやすいと感じております。これらの経験を伝えます。