【算数の家庭学習をサポート】受験算数の教え方 第1回~算数とは何か~<親御さん向け不定期連載シリーズ>

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ご家庭で子どもの算数の勉強を教えている時、「方程式を使ったら楽だろうなぁ」と思った事はありませんか。あるいは、実際に方程式を利用して、算数の問題を教えていませんか?

そもそも数学と算数は明確な差があります。

また、数学の解法で算数を解くとわかりづらい、解きにくいものも多いなどデメリットも多々あります。

詳細はこちら👇

【中学受験】小学生に数学を教えると算数の偏差値が下がる!?算数と数学はどう違う?

今回は導入として算数と数学の違いから話していきたいと思います。

1.子どもに教えるためには算数とは何かを知ること

 家庭で教えるために学校で習うことを知る

学校で習うことを挙げていきます。

四則計算、分数、小数について、長さ重さ等の単位、面積、体積の計算、割合、比など具体的かつ自分たちの生活に密接な範囲の物について答えを求める事を目的として学習していきます。その際に考えのプロセスは数学程重要視されず、正しくミスなく求める事が要求されます。

 

全国学力・学習状況調査等の結果からは,小学校では,「基準量,
比較量,割合の関係を正しく捉えること」や「事柄が成り立つことを図形の
性質に関連付けること」,中学校では,「数学的な表現を用いた理由の説明」
に課題が見られた。また,高等学校では,「数学の学習に対する意欲が高く
ないこと」や「事象を式で数学的に表現したり論理的に説明したりすること」
が課題として指摘されている。

【算数編】小学校学習指導要領 – 文部科学省 一部抜粋

 

実際小学校で習う文章題を例に挙げてみます。

「家から学校までは2.4kmあります。太郎君は今1.5km歩きました。学校まで残り何mあるでしょうか」

簡単な小数の文章題の引き算の問題ですよね。まずここで注目してほしいのは「家」「学校」など、日常の生活で関わる物ですね。それではこれの答案を示していきます。

\( 2.4ー1.5=0.9  ←ここでは小数の引き算が正しくできるか。 \)

\( 0.9km⇒900m ←長さの単位換算が正しくできるか。 \)

このように、身近なもので構成され、正しく計算できるかが重要です。

 家庭で教えるために塾で習うことを知る

次に塾で習うことを挙げていきます。塾では上記学校で習ったことに加え、線分図や面積図等の図を用いた解法、つるかめ算や和差算などの特殊算と呼ばれる物などを扱っていきます。ここで求められるのは、情報を「視える化」する技術です。文章で表された情報を図などの情報にまとめて、それをベースにして、そこからわかる事を計算していきます。

例えば3,4年生で習う和差算を例に出してみます。

太郎君と次郎君はあわせて5000円のおこづかいを持っています。太郎君が次郎君より600円多く持っているとき、次郎君はいくら持っていますか。

塾ではこれをいきなり式にする事は教えません。まずは線分図というものを用いて「視える化」します。

図によって出っ張っている600円の部分がなければ2人とも同じ金額という事が見えてきますよね。そこから式にしていくと

\( 5000ー600=4400 \)

\( 4400÷2=2200 \)      

\( 聞かれているのは次郎君の方なので、答えは2200円です。 \)

まとめると

算数とは

①具体的かつ身近な物を題材にしている実生活に直結したもの

②プロセスよりもどちらかというと答えが重視されるもの

③文章の内容を「視える化」する力を養うもの

の3つと見ていいでしょう。

2.算数と数学の違いとは何か

数学を端的に表すと

①ルールの基に成り立っている学問

②プロセス全てが解答として扱われるもの

③x、yなどの文字を用いて抽象的な物を考えていくもの

と言えます。

先ほどの太郎君と次郎君の例について数学で解いてみます。

<解答>

\( 次郎君の所持金をx(円)とする  \)

\( 太郎君の所持金はx+600(円)になる \)

\( 2人の合計が5000円なので、 \)

\( x+x+600=5000 \)

\( 2x=4400 \)

\( x=2200 \)

\( 答え 2200円 \)

解く最初の段階で算数と数学の違いははっきりと出ていると思います。算数は「視える化」したのに対して、数学は自分で必要なものをxという文字で置く作業を行っています。

この「自分で必要な物を用意する」という工程が小学生の段階で教えても理解できない部分で、基本的な文章題では方程式を使いこなせたとしても、入試問題では必要なものが何なのかよくわからない、比を与えられた場合に処理できないなど、越えるには高い壁が待っています。これらを越えるための手間をかけるならば、算数的な処理の仕方を学んだ方が楽に越えられますし、子どもには理解しやすいです。

3.まとめ

このように算数の先に数学があるわけではなく、算数と数学は全くの別物と考えた方がいいでしょう。我々大人が子どもに算数を教える際は、これらの様な違いを正しく理解した上で、その子のレベルに合った教え方をしていくことが大切です。

学習方法や勉強計画などの無料相談も受け付けております。気軽にご連絡ください。少しでも勉強のお役に立てればと思います!

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